
文化住宅機器のショールームに展示してあった、システムバス“ビュート”をご覧頂き、デザインに一目惚れ、お家の水回りの大リフォームをして頂くことになりました。
ご退職をきっかけに、「今後は自宅でゆっくり快適に暮らしたい」と考えていらした施主様。築約20年のお住まいは、お風呂場にちょっと問題が生じていました。ご近所でも少なくなった薪で直焚きするお風呂は、煙が入ってきたり、タイルが冷たかったりと、やや不便。そこで、浴室とともに傷んでいた脱衣場もリフォーム。なかなかユニークなレイアウトで完成です。
お住まいは河川を背に建っているため、川風がお風呂場に直接当たり、その寒さをなんとか解消したいと施主様が切望されていらっしゃいました。
もともとのお風呂場は1.25坪。脱衣室は0.75坪。決して狭くはない空間ですが、90歳を過ぎても、とても元気なお母様がいらっしゃるご家庭。浴室への出入りをよりスムーズにし、あとでご説明する目的で、脱衣ルームにも勝手口を設けるため、脱衣ルームはスペース拡大。でもお風呂場はやっぱり今まで通 りのゆったり空間を、ということで、思いきって北側部分に増築という基本計画となりました。
もちろん浴室は、渡部さんがシステムバスルームをご推奨。文化住宅機器(株)のショールームに展示されていた、ビュートNUG1620を
奥様がすっかりお気に入りになり、壁やカラーもほぼ同じ仕様で決められたとのこと。実はミスト(暖房・サウナ)が付いていることも、後から知ったとか。
リフォームの二番目の課題は、バリアフリー。お元気なお母様とともに、施主様ご自身の老後のことも考慮し、3枚引戸の浴室出入口や、トイレにも手すりをつけるなど安全性を高める方策を採り、万一車椅子を利用する場合になっても対応できる水まわりを計画しました。
こうして出来上がった新しいバスルームと脱衣ルームは、予想通りの大評判。冷たいタイル張りのお風呂が、一年中快適なミスト暖房付きのシステムバスルームに生まれ変わりました。もちろんバリアフリー化の成果 には、九十過ぎのお母様も大いに満足されたご様子です。
ゆったり広くなった浴槽は、マルチステップバス。お孫さんとのスキンシップのお風呂の
時間も、これまでより長くなったと施主様自らがおっしゃるほど。
さらにバスルームの給湯システムを全自動化したことで、直焚きのお風呂からいっきょに数十年進化。風によっては薪の煙が入り込むお風呂場だったのが、まさに夢のよう。
さて、新しい脱衣ルームに設けた勝手口の意味ですが、施主様は大の愛犬家。ゴールデンリトリーバーのベルちゃんと、シーズのたっちゃんを、お風呂場で毎日のようにシャンプーしてあげるのが日課でした。ただ、今までは廊下を通っていたので、汚れてしまうのが悩みのタネ。
リフォーム後は、脱衣ルームの勝手口から、ワン君たちのご入場。つまり、ご家族はもちろん、ワン君たちも大満足のリフォームだったというわけです。
審査員の方より「90歳(当時)現役のお母様、お孫さん、2匹のワンちゃん、みんながお風呂で喜ぶシーンが素敵です。福島県の寒い冬をミスト(暖房・サウナ)で暖かく過ごしていただける。そんな喜びを審査員一同感じております。」というお言葉を頂きました。